給与計算に必要なルールとは?
給与計算は、労働基準法/健康保険法/厚生年金保険法/雇用保険法…他、多くの労働社会保険関連法令を理解した上で行わなければ、正確な計算を行うことができません。
しかしながら、よく利用される知識と普段あまり利用されない知識とがあるように、給与計算を行う上でも、最低限必要となるいわば「核」となる知識があるものです。これから何回かに分けてこの基礎知識について確認していきます。
第8回の今回は、「割増賃金の計算の基礎から除外できる通勤手当」についてです。
割増賃金の計算の基礎から除外できる通勤手当とは…
この場合の通勤手当は、通勤距離に応ずる実費を基礎とするものをいい、名称にとらわれず実態により支給するものを指します。
また、一定額までは距離にかかわらず一律に支給するような場合には、この一定額部分は通勤手当ではないとされ、割増賃金の算定基礎に含まれることになります。(昭和23.2.20 基発第297号)
つまり、住宅手当/家族手当などと同様に、誰かれ構わず一律に支給をしたり、実費額を超えるような金額を設定することはできないことになります。